テレビアニメ『ワンピース』で古谷徹さんがサボ役を降板することが発表され、代わりに入野自由さんが出演することが明らかになった。入野さんがサボ役として初登場したのは、2024年8月18日放送の第1116話「奪いに行こう!バギー大宣言」。SNSでは「まだ慣れない」「違和感ない」などさまざまな反応があり、ファンの間で話題になっている。
さまざまな意見があるにもかかわらず、入野の演技が「目立たない」と評価されたのはなぜだろうか。それを理解するには、入野の過去の作品を調べる必要がある。
「ジブリの名作」を代表する作品
1988年2月生まれの現在36歳の入野は、アニメでデビューしたわけではない。代わりに、彼が初めて演じたのは、時代劇『コルチャック先生』で、少年の役を演じた。彼は当初、声優ではなく子役としてひまわり劇団に入団したが、その後、同団を離れている。
入野さんが声優として初めて出演したのは、1996年のアニメ『逮捕しちゃうぞ』だった。入野さんは、主人公の夏美と美雪とよく交流のある幼稚園の3人組の1人、翔というキャラクターを演じた。
入野の最も有名な役柄の一つは、2001年のジブリ映画『千と千尋の神隠し』で、主人公の千尋が神々の世界を旅するのを助ける少年ハクを演じた。この役柄で入野は広く認知され、業界での名声を確固たるものにした。
千と千尋の神隠しのシーンの写真は (C) 2001 Studio Ghibli・NDDTM です。
これらの役の後、入野は『キングダム ハーツ』シリーズのソラ、『DNAngel』の丹羽大介、『アイシールド21』の小早川瀬奈、『ツバサ・クロニクル』の小狼、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の宿海仁太(じんたん)などのキャラクターを演じました。彼はその後も様々な作品で主役を務め、また『機動戦士ガンダム00』の沙慈・クロスロード、『ハイキュー!!』の菅原孝支、『おそ松さん』の松野トド松など重要なキャラクターも演じました。
入野演じるサボに視聴者が“違和感”を感じなかった理由
前述のキャラクターに詳しい人なら、入野さんの声が心地よい「少年っぽい」雰囲気を持っていることは明らかでしょう。少年っぽいとはどういうことかはさまざまな解釈がありますが、入野さんの高くて歯切れの良い声は、誠実な心と内面の強さを持つキャラクターを引き立てる心地よいサウンドを醸し出しています。
ルフィとは兄弟の絆で結ばれ、エースの傍らに寄り添うサボは、幼少期にルフィとエースの仲介役を務めた。大人になって再会したサボは、エースが亡くなった後には「ルフィ、ずっと応援してるよ」と慰めの言葉をかけ、ルフィへの義理と愛情を示し続けた。兄として厳粛な顔をしているサボだが、ルフィとの別れの際には涙をこらえることができない。
入野さんの歌唱力は、誠実で情熱的なサボというキャラクターにぴったり合っていたようだ。古谷さんのサボの描写は、革命軍の冷静沈着な参謀長という設定に合っていたが、入野さんの描写は、22歳のサボに新しい、より明るいアプローチをもたらし、視聴者にとってシームレスな移行をもたらした。
留学を経て、入野自由の活動の幅は広がった。
2017年、入野さんは活動を一時休止し、留学することを決意。ブログで「言葉と演技をもっと深く探求したいという強い思いがありました。この機会を追求しないということは、もうあり得ませんでした」と述べている。
同年12月にはミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き』で主演を務め、活動を再開。同作で市村正親演じる主人公テヴィエの長女に恋するモーテル役を演じ、市村正親、鳳蘭ら豪華キャストと共演した。
豊富な経験を積み、表現の幅も確実に広がっている入野。人気アニメ『ワンピース』のサボ役も今後注目だ。
この情報の出典は、https://animeanime.jp/article/2024/08/25/86187.html からアクセスできるウェブサイト animeanime です。
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